昨年5月8日の三島市河川清掃での蛍の発生の情報から時々上記場所への夜間の観察をし目の前で蛍の乱舞を見る奇跡を目にしこの情景を何とか地域の遺産として後世まで残したいと感じていました。 上記場所の蛍の大発生以来近隣の住民へのPRと冬季渇水期の支流水量の調整への市関係者の要望をしてきました。3月になると上記水量は徐々に減少、底が露出し水がほとんど流れない危機的状況が2,3日続いたのですが市農水課と桜川下流の水利組合との話合いで市役所前地下の桜川支流の水門が調整され水量が若干増やされ危機的状態が解消されました。このまま順調に水量が維持できれば昨年と同様以上の蛍が発生するのではないかと期待されました。
 5月6日から蛍の観察を始めましたが数匹から5月19日には40匹以上数えられないほどの大発生、さらに6月上旬まで見られるなどコンクリートで囲まれた小さな小川で奇跡が今年も見られました。
市街地の真ん中で目の前で、また体にとまるなど体験できる場所は日本全国でもまれではないでしょうか(h29蛍観察表参照)
今年は沢地川大橋付近での蛍の大発生等三島の各地で蛍情報が聞かれ、川の環境整備が市民の協力と市の働きかけで整ってきつつあると実感しています。ただこの桜川支流のこの蛍発生場所は他の河川とは全く異なるコンクリートや石垣で囲まれた環境の中での大発生ですので蛍の生育環境としては極めて条件がよくない場所である。

蛍の生育に必要な条件は次のような点が必要であるといわれていますがこの場所はどうだろうか?。

1、産卵場所:水際で苔や木などが生えていて湿度が保たれているか
   
石垣には一部草がはえていおり、割れ目もあり湿度は保たれていそうだが法華寺コンクリート側はもっと条件は悪いが
    川の中にみしま梅花藻が群生している場所もある

2、きれいな水と川底にいしや砂利があるか(流れは早くない方がよい)
  
 この条件は当てはまるが冬季の減水期は年によって流れがとどまってしまう場所もある
3、カワニナが生育できる場所か
   
祐泉寺側は川底に一部水草はある。法華寺側はみしま梅花藻が群生しておりカワニナが生育できやすい環境か?
4、サナギになるためのやわらかい土があるか(移動距離は最大で1mくらいか?期間約1ケ月)
   
近くにやわらかい土が見当たらないが石垣の隙間はある。両方の場所とも植木の場所までは移動距離が長くなるのでは?
5、川周辺に休息できる木や植物があるか
   
祐泉寺側は一部しか植物や木々がない。法華寺側は垣根や植木があるがブロックや川岸の地面にとまる様子も見られる
6、外灯など明るくない場所か
   
住宅の勝手口が多く一部から光がもれるが住民の協力もある。法華寺駐車場側は車や会社の2階から光が差し込むときも。

産卵場所とさなぎになるための生育場所がどこかははっきりわからない

 上記写真でもわかるようにきわめて蛍の生育条件が悪い中での大発生ですのでこの奇跡がこのまま続くにはいろいろな困難が予想されます。本流及び支流の河川を汚さない環境汚染の市民の意識は高いのですがまず減水期の桜川本流から支流への安定した水量これが第一であり、本流自体が減少してしまえば生息は不可能です。桜川は上流の水泉園下の水門からの放流があり減水期にはその本流下はもともと少なくなる傾向はあるのです。平成26年の超減水期では水泉園下の水門より下流の桜川本流自体が半分ほど底が露出したほどでしたのでさらにそのしたの支流では影響は計り知れないがただ全く希望がないわけでない。大場川から桜川水源地へポンプで水をくみ上げる装置があり緊急時に作動しています。ただ十数年に1回の超減水期に長期間(1ケ月?)ポンプにて汲み上げることができるのか-----。農水課の職員の話ではポンプの燃料費も高く今のところ緊急時にしか使用しないとのことであるようだがなんとかできないか関係者にも呼び掛けていきたい。

h29,5,8~蛍の観察記録

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桜川支流の蛍の生育の課題とは h29.6.17

桜川支流の祐泉寺駐車場西側と法華寺庫裏南側の小川にて

幼虫が上記の環境で土の中にもぐれる場所は少ないのではないか特に反対側に上った蛍の幼虫は土が近くになく心配です

川の両側はコンクリートで囲まれているが庫裏側は植木がある駐車場付近は近隣の家から光がもれるが正面奥は暗い。この場所ではほたるの幼虫はこのコンクリートを登らなければならないのでは?

法華寺庫裏西側下の小川

法華寺庫裏南側の小川

途中に小さな橋の上に数か所植木や植物が植えれれているのでこの土の中に入るか?止まっている場面は多い場所家が近く光が少しもれる

この区間は両側は石垣で囲まれて土はあまりないが小さな隙間かあるのでこの中に入り込む可能性はあります

蛍が生息する場所   祐泉寺駐車場西の小川(奥のつきあたる道路まで石垣