涅槃掛軸と観音菩薩の修復が完了  h28,2,2

江戸時代初期以前の曹厳寺涅槃図が鮮やかな色彩で復活

桜井可奈子氏によって修復され、台座におさまった仏像

袖の先端の左は折れ、右はとれてしまった本尊の観世音菩薩

 昨年の梅雨時期の集中豪雨にて本堂天井よりひどい雨漏りが発生、弟が勤務している大岡建設の関連会社の富士宮の桜井建設に改修工事を依頼しました。そこの経営者が母と娘さんで特に娘さんが仏像修復業にもたずさわっていたいたことがわかり一部破損した木像を一緒に修復してもらいことになった。その過程のなかで本堂祭壇下の奥から涅槃掛軸が見つかり、その掛軸の裏に江戸時代の元禄初期に大修理した記録がありました。ただ涅槃図の周りの丸い棒や紙部分は破損していたが図の部分は意外と保存状態がよく今修理しなくてはならないと思っておりました。
 12月下旬曹源寺境内清掃、引き続いて本堂修復供養をしたのですがその際檀家(5人)さんに涅槃図修復依頼をお願いし皆さんの賛同を得られたので修理することになりました。掛軸の修理や新調を何回も依頼している伊東のサンセーにしてもらい今年の2月2日に涅槃図修復が完成した。鎌倉期の本尊観音菩薩の仏像と、涅槃掛軸の修復を供養するため2月13日に数十年間?実施してこなかった涅槃会をすることになり、今後もつづけていきます。
 

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本堂全体の改修工事について

h28,2,13 涅槃掛軸修復の寄付をしていただいた檀家の方々と涅槃会を行った

修復前の涅槃掛軸の裏側下部に書かれていた記録を永久保存するため特にサンセーに依頼、掛軸様式で仕上げた
  元禄7年(西暦1694年)7月2日  表具破裂寄付名簿     左の世話人3人は現在の総代3人の祖先

曹源寺本堂の祭壇下はやや湿気が予想される中現在までよい状態で残っていた涅槃図を修復した。特にお釈迦さまの全体像は金色で表現されているがほとんど色落ちがなく、まるで浮き上がってくる様子が伝わってきます