花園大学国際禅学研究所の職員来山
昨年の4月、花園大学国際禅学研究所より白隠禅師の墨蹟を集大成した『白隠禅師墨蹟集成』の刊行について協力依頼(墨蹟所蔵他)の文書が届きました。今までに正月の書院用掛軸として白隠の墨蹟3点を交互に使っていましたので多少なりとも協力できるのではないかと思い所蔵している主旨の返事を送付した。過日、墨蹟撮影の依頼が当寺院にあり5月16日の午後、花園大学国際禅研の芳澤勝弘教授以下研究員など6名が来山した。この地域での撮影は祐泉寺が最初だったので事前に大きい撮影機材は送られてきましたが、当日もレンタカ−2台で大掛かりな撮影機材を携帯してきておりそれだけでも重量のある荷物で大変だったと思いました。掛軸3点を詳細に観察後、細部にわたっての撮影は約1時間を要した。そのうちの『金毘羅大権現』の墨蹟が先住から本物ではないかもしれないと言われていましたが芳澤教授の鑑定では本物と認定されました。撮影後の吉澤教授との歓談の中で祐泉寺が小田原北条家の氏寺で第六天を祭ってあるとの話の中からある地域では白隠とつながりがあるそうだとの話がありビックリ、以前市内から全国にいたるまでの第六天の資料があったので参考のため提供した。撮影後は法事などで一緒になる三島市の郊外にある田種寺に向った。
白隠禅師の墨蹟撮影は移動が頻繁なコレクタ−や業者を中心に優先して撮影を始め、平行して地域寺院を回っているようだ。中外日報1月23日号の白隠禅師墨蹟研究記事によると1月の時点では1300点以上撮影し最終的には3000点余、その中から約1000点を選び芳澤教授の解説を交え平成21年に刊行予定、また英語訳の出版も計画中。今までの白隠墨蹟集の中では最大の規模で、さらに本格的な学問研究が付随されるので臨済宗の寺院ばかりではなく禅に興味のある人にとっては注目する書籍になるだろう。布袋の禅画に隠されたメビウスの帯等白隠の独特な禅画は以前から興味を持っていましたので刊行の際にはぜひ購入したい-------。
撮影芳澤教授(右から2番目)ら職員5名と交えて歓談